決められた時刻に証拠金維持率を判定し、基準を下回っていたときに追加の入金か決済を求められる仕組みです。期限までに解消できないと、強制的に決済されます。
発生してから決済されるまでの順番
追証は、いきなり起きるものではありません。会社が決めた時刻に判定があり、そこから期限までの猶予があります。掲載している会社では、次の順で進みます。
- 会社が決めた判定の時刻に、証拠金維持率が計算される
- そこで基準(掲載している会社では100%)を下回っていると、追証が発生する
- 決められた期限までに、入金するかポジションを決済して解消する
- 解消できないと、その時点で持っているポジションが強制的に決済される
判定の時刻も、解消の期限も、会社ごとに違います。会社ごとの扱いは条件の一覧に載せています。
ロスカットとの違い
この2つは、別々に動く仕組みです。同じものだと思っていると、判断を間違えます。
| 追証 | ロスカット | |
|---|---|---|
| いつ判定するか | 会社が決めた時刻(1日1回など) | 取引時間中つねに |
| 基準になる維持率 | 高い(100%など) | 低い(50%など) |
| すぐ決済されるか | されない。期限までの猶予がある | その場で決済される |
| 回避できるか | 期限までに入金か決済をすれば消える | できない |
維持率が下がり続ければ、追証の期限を待たずにロスカットになります。追証が出ているかどうかに関係なく、ロスカットの水準に触れた時点で決済されます。ロスカットのしくみはロスカット水準の解説に書いています。
決済後に残る不足金とは別のもの
相場が急に飛んだとき、ロスカットが行われても損失が預けた金額を超えることがあります。このとき口座に残る不足分は、会社によって「不足金」「未収金」などと呼ばれ、支払いを求められます。
これは追証とは別のものです。追証は決済される前の話、不足金は決済されたあとの話です。追証の制度が無い会社でも、不足金が発生することはあります。
気をつけること
- 解消の期限が翌営業日の早朝に設定されている会社があります。夜間や休日をまたぐと、実際に対応できる時間はかなり短くなります。日をまたいで持つときは、判定の前に維持率を確認してください。
- 追証が出たあとにレートが戻って維持率が回復しても、発生した追証が自動で消えるとは限りません。解消の手続きが要る会社があります。
- 追証の制度が無いことは、損をしないという意味ではありません。決済されて残高が減ることは同じで、不足金が出ることもあります。
自分で確かめる
追証の有無と条件は、各社の取引説明書(契約締結前交付書面)に書かれています。国内でFXを扱う会社は、店頭デリバティブ取引についてこの書面を交付することが定められています。制度の枠組みは、金融先物取引業協会「FX取引の規制について」にまとまっています。
訂正のお知らせ(2026年8月17日)
公開時(2026年8月7日)から2026年8月17日まで、このページで追証を「決済しても損失が残った場合に、不足分の入金を求められる仕組み」と説明していました。これは誤りです。その説明にあたるのは、決済後に残る不足金のことです。
追証は決済される前の仕組みで、判定の時点で証拠金維持率が基準を下回ったときに発生し、期限までに解消しなければ強制決済される、という順番になります。掲載している会社の公表資料と突き合わせて誤りに気づき、本文を全面的に書き直しました。
出典:一般社団法人 金融先物取引業協会「FX取引の規制について」(2026-08-13確認)。会社ごとの判定時刻・基準・期限は、各社の公表資料をもとに条件の一覧に記載しています。